雨に降られて下山 
2014年7月23日(水)~25日(金)



七倉山荘前駐車場この夏は北アルプスのまだ歩いていない野口五郎岳と赤牛岳に登りたい!黒部湖へ下りる読売新道は8月まで通行不可なので、コースは湯俣温泉から登り、南真砂岳、水晶岳、赤牛岳と登り、引き返して野口五郎岳へ、烏帽子岳も登りブナ縦尾根を下る計画を立てた。西日本と上信越、関東は梅雨が明け、予報は晴れ。富山だけ梅雨がまだ明けていなかったのが多少気になったが、はりきって出かけた。
梓川SAで前夜は車中泊。七倉で登山届を出し高瀬ダムまでタクシーに乗る。タクシーは待たずに乗れた。



出発点となる高瀬ダムに到着。堰堤の向こうのトンネル(写真)をくぐるとブナ立尾根へ。


今回は右岸のダム管理道入り口、トンネル前でタクシーを降り歩き始める

高瀬ダム

最初のトンネル


トンネルを抜けて広がる風景。高瀬ダムと山々


すぐ先に二つ目のトンネルがあった。


二つの隧道を抜けると色濃い緑白色した湖面が広がる湖畔の道となる。

歩き進むと、奥に野口五郎岳が見えてきた。

振り返るとブナ縦尾根が、一番奥に針ノ木岳がくっきりと・・・

東沢出合


タクシーを降りてから林道終点まで1時間で着いた。ここで高瀬ダムとは別れる。高瀬川沿いに歩いていく。(晴嵐荘での2日目の夕方、歩荷さんではないが、受付してくれた女性が大きな荷を背負って戻ってきた。松本まで買出しに出かけたそうだ。林道終点までは車で来れるが、ここからは歩かねばならない。)

林道終点の写真

名無し避難小屋の写真

30分ほどで名無避難小屋に到着。すぐ先に「晴嵐荘へ50分」の標識があり、ベンチがあった。あれっ?昭文社の地図には林道終点から2時間50分になっているけれど?地図が間違っているのね。それならここで休憩しましょうか


短い隧道を抜けると流れが間近になった。

隧道

高瀬川の流れ

振り返ると流れの先に針ノ木岳が見えた

谷が狭まってきた

水は澄み、轟々と音を立てて勢いよく流れていく

ボードウォークの整備された道を進む

再び広い河原に出ると、河原の先には晴嵐荘が見えた

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高瀬川にかかる吊り橋を渡って晴嵐荘へ

湯俣温泉「晴嵐荘」に到着

案内板

沢の流れのみ響く静かなところ。緑の中にノリウツギが白い花を咲かせている。予定と違ってお昼には着いてしまった。温泉に入るにはまだ早いのでひと休みののち、「墳湯丘(ふんとうきゅう)」を見に行くことにした。吊り橋を渡り返し、案内板に従い来た道を先に進む。「墳湯丘10分」と書いてある。少し先に発電所の取水口がある。

水俣川にかかる吊り橋を渡る。ここを遡ると北鎌尾根を経て槍ヶ岳につながる。
吊り橋を渡った先には山の神様の祠がありロープ場を下る。

二股を上流から見た。左側が湯俣川、右側が上の写真のつり橋がかかる水俣川。出合から先は高瀬川。

湯俣川沿いを進む

対岸に墳湯丘(ふんとうきゅう)が見えてきた

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その少し先に、蒸気を吹きだしている墳湯丘があった。

その近くで二人、何やら作業をしている。この勢いある流れをどうやって対岸に渡ったのだろう?何をしているかより、みんな気になったのだろう。夕食時話題になった。信州大学の学生が墳湯丘を調べているのだそうだ。胸まである長靴をはいて渡っていったそうだ。

河原で野天風呂?
いいね いいね。そっと手を入れた。熱い!


ここはどう?やっぱり、熱い!

こんな素晴らしい景色の中で温泉にゆったりつかれたら最高!


初日は天気よく快適に一日を終えた。夕食時は山から下りてきた方々と山談義、釣りが目的で来たグループの方々は釣り談義で盛り上がった。明日はいよいよ登山。明け方、ザーザー降る雨音で目が覚めた。えっ。雨が止むのを待つ。登るか、滞留するか。ここは、テレビもなく、ラジオもなく、天気の情報がない。雨は小降りになってきた。6時、登るだけ登ろうと小雨のなかを登ることにした。

晴れていたら景色広がる展望台では何も見えず、湯俣岳まで登る。雨は降り続くが南真砂岳へ向かいさらに登った。南真砂岳に近づくとお花畑が広がっていた。景色は全く見えない。足元に咲く花々は雨に濡れながらもとてもきれいだったが、稜線に近づくと風が強くなった。体を動かさないと寒い。南真砂岳山頂はもう目の前なのに・・・。

下山してくる方々から「風がすごい!」「稜線歩きはヤバイからこちらへ下山した」「風が強くて岩コケ乗越で、どうなるかと思った」などと聞き不安になった。近い野口五郎小屋までこれからまだ2時間もある。これからが稜線歩きになるのだ。5時間30分登ったからといって、このまま無理して進んで、にっちもさっちもいかなくなったら・・・。けれど、5時間かければ間違いなく湯俣温泉に戻れる。下山を決めた。

展望台を目前にして疲れがピークに達し、下山は間違いだったのかな?不安が頭をもたげているところへ、登山道を整備しに登ってきたパトロールの方と出会った。「どこから?」と聞かれて、「実は・・・」と話すと「正解ですよ。今日烏帽子小屋から来ましたが、朝は風速20m、稜線を歩かないように下山を指導してきましたよ。」と聞き、ホッと心穏やかになれた。ウインク今度は天気が良い時に登りに来よう。


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